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Vol.17 ハムレットのための特別席 [本公演]

見に行けなかったので、後日ビデオを買って見た。
売れない俳優と反発する娘。
役に対してのプライドと舞台へ立つことの恐怖。
プレッシャーに負け昔起こしたドタバタで別れた前の妻、そしていつまでもやさしい死んだ母親。
うーん、結局は元のさやにおさまってハッピーエンドなんだけど・・・。
プライドとプレッシャー、考えさせられる舞台。
自分でも日ごろから板挟みとなっているのか、見ていて非常に辛く、見終わってからも手放しでホッとできませんでした。

人生の不条理を生きてきて、感情がひねくれてしまった父親と、希望を抱いてまっすぐ前を見つめる娘の対比。
どうしようもない自分と、成功しているかつての友人に対しての劣等感。
その劣等感ゆえに別れ、自分の劣等感を認識せずにはいられない前妻の存在と、どこまでもやさしく劣等感を慰めてくれる死んだ母親との対比。

きっと自分でも日常的に何かと何かの間で、悩み苦しみながら生きているのだろう。
ただ間違ったことを選択したとしても、それに気づいたときにまたやり直しても遅くないのではないか。
その時にはきっとプライドが邪魔をするけど、そんなことに負けちゃいかん。なんてふうに感じた。
もっと歳をとった後にもう一度観て、自分がどう感じるか見てみたい。


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Vol.12 四人姉妹 [本公演]

私が結婚前、カミサンに連れられて初めて観たキューピーの舞台。
音にJAZZを使っている劇団があると言われてのこのこついていった私。

演劇にJAZZ。どういう演出をするんだろうと、実は内容にはあまり期待していませんでした。
若手が初主演だという前ふりもあったし。
パンフを観ながら、フンフン恵に絵美ね、若草物語のパクリだなこりゃ・・・。
ところがどっこい舞台が始まって、ものの十分もたたないうちにすっかりキューピーワールドの真っ只中に。
四人姉妹の思いもかけぬ(失礼)好演。
そしてその周りを固める実力派たち。
うーん、なんと素晴らしくバランスのとれた劇団なんだろうと、感心することしきり。

特に奥山弥生と鶴屋紅子の息のあったシンクロ。
奥山のごく普通のおばさんから鶴屋の怪しい霊媒師への台詞の移行。
演出的には目新しいものではないが、本当に鳥肌が立ったほど鬼気迫るものがあって、非常に興奮した。
生きてて良かったとさえ思う。
これで一気に奥山弥生と鶴屋紅子のファンになった。

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